
継続片づけサポートをさせていただいているお客さまから、こんなご相談をいただきました。
「子どものために間仕切りリフォームするんですが、クローゼットの扉ってあった方がいいですか?
ホコリも気になるし…迷っていて…」
もともと扉が付いていると気になりませんが、住んでみてリフォームをするとなると、悩みますよね。
特に小さなお子さんがいるご家庭では、
・使いやすさ
・見た目のスッキリ感
・安全面
・将来のこと
・ホコリの心配
など、いろんな視点から考える必要があります。
実は私も、数年前に子ども部屋の間仕切り工事をして、扉なしクローゼットを採用しました。
なぜ、扉なしクローゼットにしたのか、片づけのプロの視点からメリット・デメリットと、ホコリ対策の工夫をご紹介します。
もくじ
【 扉なしクローゼット 】のメリット・デメリット
私も採用した、扉なしクローゼットのメリット・デメリットをお伝えします。
■扉がないメリット
1.自分で出し入れしやすい
2.パッと見て、何がどこにあるか分かりやすい
3.扉を開閉するアクション減る
4.扉の取り付け費用がかからないので、リフォーム費を抑えられる
5.引出しを入れる際、横幅いっぱいに入る
6.扉前の開閉スペースが不要になるので、狭い部屋でも設置可能
■扉がないデメリット
1.ホコリが入りやすい(特に衣類・布製品は注意)
2.日が当たるので、衣類が劣化しやすい
3.中が常に見えてしまうので、ごちゃごちゃ感が出やすい
お客様にメリット・デメリットをお伝えし、お子さまの性格や行動パターンを考えて、どうするか検討していただくようご提案しました。
整理が苦手な方は「隠したい」と言う意見が多いですが、むしろ見える方が中の管理もしやすく出し入れしやすいのでおススメです。
ホコリが気になる場合の対策は?

今回ご相談くださったお客さまも、特に気にされていたのが「ホコリ」の問題でした。
扉がないとホコリが入りやすいのでは…?というご不安、とてもよく分かります。
でも実は、扉があっても開閉するときや隙間から、クローゼットの中にホコリは入ります。
そこで、こんな工夫を取り入れてみてはどうでしょうか。
■収納ケースや引出しを使う

わが家で上段に置くものは、ホコリを防ぐようにフタ付きのケースを使っています。
中には、
- シーズンOFFの洋服
- 掛け布団やシーズンOFFのシーツ類
などを各部屋で管理しています。
■衣類カバーを使う

シーズンOFFの学生服や上着などは、衣類カバーをかけて保管しています。
今は、かさばるダウンジャケットをハンガーにかけたまま圧縮できる物もあるので、スペースを有効活用できます。
■布をかけておく

フタのない収納用品には、1枚布をかけておくといいですね!
扉がないと、地震で揺れて落ちてくると危ないので、割れ物や重いものは入れないようにしましょう。
■カーテンやロールスクリーンをつける

「やっぱり見た目が気になる…」という時には、突っ張り棒+布カーテンで目隠しをする方法もあります。
好きな色や柄のものにすれば、アクセントやイメージチェンジにもなりますね!
扉をつけるときの注意点

扉をつける時に注意しておきたいのが、
有効開口寸法。
図面上、収納の横幅が”1820”と記載があっても、実際の内寸は”1650㎜~1700㎜”程度。
そこへ扉をつけると、枠や引き残しを除いた「有効開口寸法」が重要となります。
※有効開口とは・・・開口寸法に対して、実際に開いている寸法を指します。(参考:スガツネ工業HPより)

例えば、クローゼットに折れ戸を採用して引出しの衣装ケースを置く場合、横幅いっぱいまで引出しを置いてしまうと扉に当たって使いにくいので、有効開口以外の両サイドがデッドスペースになってきます。
「何を」
「どう収納したいか」
よく考えて、扉をつける、つけない、を判断してみてくださいね。
こんな間仕切りはいかが?

お客様からは、使わなくなったら(お子さんが巣立ったら)取りはずしできるといいですね。という意見もお聞きしてたので、こちらを少しご紹介しました。
簡単に動かせて、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に対応できる収納
です。
タイヤが付いているのでハンドルを回せば簡単に動かすことができ、クローゼットのパーツ種類も、棚板だけでなく、パイプハンガーや引出しなどもあるので使い勝手がよく、サイズもオーダーで壁や天井にぴったりくっつくのでプライベートも確保できます。
可変できるのがすごく魅力的で、私も間仕切り工事をする前は正直悩みましたが、お値段も造作で作るより高いので諦めました。
興味がある方は組み立ても含めて、施工店で聞いてみてくださいね!
使いやすさを最優先に

今回ご相談いただいたお客さまにも、
「もし扉なしにするなら、収納方法でホコリを防げますよ」とお伝えしました。
私自身も「片づけやすさ」を優先して扉なしにした結果、いつも「めんどくさい」「また明日着るから」が口癖の子どもたちにも合ってたなと感じています。
もちろん、見た目や好み、将来のライフスタイルによって「扉あり」が合う場合もあります。
でも、何より大切なのは、
家族が無理なく片づけられて、気持ちよく過ごせる空間をつくること。
そのために、「今の暮らしに合った仕組み」を選んでいくことがポイントです。
まとめ

クローゼットに扉をつけるかどうか──
正解はひとつではありません。
でも、「うちの子たちには、扉なし収納の方が使いやすそう」
「ホコリ対策ができれば、扉なしでも大丈夫かも」
そんな風に、ちょっと視点を変えてみると、片づけがグッとラクになりますよ。
お客様のライフスタイルや性格、間取りなどに合わせて、リフォーム時の収納設計のご相談も可能です。自分たちで決めるのが難しい…という方はぜひご相談くださいね。
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